178回理事会の概要について

 

本学会は第178回理事会を、平成31126()午前10時から、東京ガーデンパレスにおいて開催した。

当日は冒頭、新谷周三理事長(JAとりで総合医療センター院長)が開会のあいさつを述べた後、福岡大学医学部名誉教授の江崎廣次先生(日本農村医学会学術顧問)のご逝去を悼み、黙祷を捧げた。その後、名誉理事長の藤原秀臣先生からご挨拶をいただいた。続いて、第67回学術総会学会長の羽田明副理事長(千葉大学大学院医学研究院・公衆衛生学講座教授)および第68回学会長の菊池英明理事(帯広厚生病院長)より挨拶をいただき、定款の規定により、新谷理事長を議長に議事に入った。

 

1.報告事項

(1)一般報告

(2)委員会報告   

(3)日本農村医学会雑誌に係る編集業務の進捗状況について

(4)合同「農作業安全シンポジウム」について

(5)日本医学会について

(6)その他

 

2.協議事項

(1)執行体制について

(2)2018ジョイント・コングレス収支決算および総括について

(3)第68回学術総会(北海道)に係る演題募集等について

(4)第69回学術総会(愛知県)の概要について

(5) 70(2021年度)学術総会会長の選考手続きについて

(6) 役員・評議員等の選出手続きについて

(7) 平成31年度JA共済連委託研究に係る課題の推薦について

(8) 平成31年度研究奨励賞の選考手続きについて

(9) Journal of Rural Medicine (JRM)の完全電子ジャーナル化について

10)和文誌投稿規程の変更について

11)今後の会議日程について

12)その他

 

3.特記事項

 (1)一般報告

平成30

10 8()

 常任理事会を開催した。(ヒルトン東京お台場)

10 9()

 1.各種委員会(総務・財政・編集・学術・国際交流)を開催した。(TFTビル)

 2.第177回理事会を開催した。(同上)

 

  3.第53回評議員会を開催した。(同上)

1010()

<2018ジョイント・コングレス・第1日目>

1.特別研究プロジェクト「農薬中毒部会・農機具災害部会(合同)」を開催した。(TFTビル)

2.第67回通常総会を開催した。(同上)

1011()

<2018ジョイント・コングレス・第2日目>

1.特別研究プロジェクト「農村の生活習慣病部会」を開催した。(TFTビル)

 2.国際農村医学会理事会・総会を開催した。(同上)

1012()

<2018ジョイント・コングレス・第3日目>

 特別研究プロジェクト「農村の食と健康部会」を開催した。

TFTビル)

1013()

合同シンポジウム(第10回日韓合同「農作業安全シンポジウム」・第3回国際農作業安全シンポジウム)を開催した。

ホテルラングウッド日暮里

11月 6日(火)

2回日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)ならびに日本医学会分科会利益相反会議:合同シンポジウムに山本編集委員長が出席した。(日本医師会館)

12月 9日(日)

日本医学会連合主催「平成30年度女性医師支援担当者連絡会」に新谷理事長が出席した。(日本医師会館)

1218日(火)

日本医学会分科会用語委員会に十川理事が出席した。

(日本医師会館)

平成31

 

118()

 2018ジョイント・コングレス運営協議会(JAとりで総合医療センター)、第67回学術総会事務局(千葉大学)、第68回同事務局(北海道)および 第69回学術総会事務局(愛知県)合同の事務引継会を開催した。(JA全厚連会議室)

 

(2) 委員会報告

当日は第178回理事会に先立ち、午前9時から、総務委員会、財政委員会、編集委員会、学術委員会、国際交流委員会の各委員会が開催され、午前10時から開催する理事会の提出議案を中心に審議を行った。各委員会における審議事項は、次のとおり。

 

[総務委員会](委員長:吉川 明・長岡中央綜合病院名誉院長)

1) 日本医学会について

2) 執行体制について

32018ジョイント・コングレス収支決算および総括について

4) 68回学術総会(北海道)に係る演題募集等について

5)第69回学術総会(愛知県)の概要について

6) 70(2021年度)学術総会会長の選考手続きについて

7) 役員・評議員等の選出手続きについて

8) 今後の会議日程について

9)その他

 

[財政委員会](委員長: 前原和平・白河厚生総合病院長)

12018ジョイント・コングレス収支決算および総括について

2) Journal of Rural Medicine (JRM)の完全電子ジャーナル化について

3)その他

 

[編集委員会](委員長:山本直人・海南病院長)

1) 日本農村医学会雑誌に係る編集業務の進捗状況について

2)和文誌投稿規程の変更について

3)抄録集の体裁について

4) 日本医学会について

5) 68回学術総会(北海道)に係る演題募集等について

6) 平成31年度研究奨励賞の選考手続きについて

7) Journal of Rural Medicine (JRM)の完全電子ジャーナル化について

8)その他

 

[学術委員会](委員長:塩飽邦憲・島根大学医学部特任教授)

1) 合同「農作業安全シンポジウム」について

2) 日本医学会について

32018ジョイント・コングレス収支決算および総括について

4) 68回学術総会(北海道)に係る演題募集等について

5)第69回学術総会(愛知県)の概要について

6) 平成31年度JA共済連委託研究に係る課題の推薦について

7) 平成31年度研究奨励賞の選考手続きについて

8)その他

 

[国際交流委員会](委員長:新谷周三・JAとりで総合医療センター院長)

1) 執行体制について

22018ジョイント・コングレス収支決算および総括について

3) Journal of Rural Medicine (JRM)の完全電子ジャーナル化について

4)その他

 

(3) 合同「農作業安全シンポジウム」について

平成301013日(土)にジョイント・コングレスのサテライトシンポジウムとして開催された合同シンポジウム(第10回日韓合同「農作業安全シンポジウム」・第3回国際農作業安全シンポジウム)について、立身政信理事(農機具災害部会統括責任者)が概要および決議文について説明した。課題発表は、垰田和史評議員・大浦栄次監事を司会にシンポジスト3名が講演し、その後、金英文氏(農漁業者安全健康協会会長)が加わって総合討論が行われた。課題発表および決議文は以下のとおり。

○ヨーロッパの安全保健現況と問題(スウェーデン農業科学大学教授/国際農村医学会副会長 Peter Lundqvist

○韓国の安全保健現況と新たな挑戦(韓国農村振興庁農業者安全保健課課長 李 敬淑)

○日本における農協共済金支払いデータに基づく農作業事故の発生状況の分析(JA共済連全国本部農業リスク事業部企画調査グループ 原田達也)

 

 

決 議

 

農作業安全対策に向けて、第10回日韓合同「農作業安全シンポジウム」および第3回国際農作業安全シンポジウムを開催した。全世界の全ての農業者が農作業事故を無くし、安全で安心できる農作業を実現するために、以下決議する。

 

一 我々は農民を主体とする安全保健の取り組みを展開する

一 農民の健康と安全を高めるための国際連帯の強化を図る

一 農業農村の多面的機能及びその担い手となる農民の健康を国家が支援する体系を構築する

一 ILOに小規模農家の安全保健管理体系を構築するよう促す

 

20181013

 

10回日韓合同「農作業安全シンポジウム」

第3回国際農作業安全シンポジウム

参加者一同  

 

(4) 執行体制について

執行体制について以下4点が承認された。

1)67回通常総会(平成3010月)にて選任された酒井義法理事(土浦協同病院長)、国際交流委員会委員委嘱

2) 東博之理事(阿南共栄病院長)、理事退任

3)英文誌編集委員の交替:(現任)染川可明副院長(JAとりで総合医療センター)、(新任)冨滿弘之副院長・鈴木康司整形外科部長(JAとりで総合医療センター)

4)市川和泉・国際交流委員会顧問退任

5)村田志保評議員(北アルプス医療センターあづみ病院副院長)、倫理委員会委員委嘱

 

(5) 2018ジョイント・コングレスの収支決算および総括について

平成301010日(水)・11日(木)・12日(金)、「高齢化・生産人口減少社会の中での地域医療 in the world」をメインテーマに、東京都江東区で開催した2018ジョイント・コングレス(第67回日本農村医学会学術総会・第20回国際農村医学会学術総会)の収支決算および総括について羽田明副理事長および新谷周三理事長が説明し、承認された。

日本農村は参加者909名。3日間に渡り、学会長講演、特別講演2題、教育講演1題、金井賞受賞講演、シンポジウム3セッション9題、一般演題302題(内訳:口演187題、ポスター115題)、研修医セッション24題、ランチョンセミナーを実施した。また、国際農村は参加者89名。学会長講演、基調講演12題、シンポジウム1セッション3題、一般演題44題(内訳:口演13題、ポスター3題)、ランチョンセミナーを実施し、東京宣言が採択された。

 

 

Tokyo Declaration

東京宣言

October 12, 2018

■はじめに

20181010日から12日までの3日間、東京有明で第20回国際農村医学会(IARM)学術総会と第67回日本農村医学会(JARM)学術総会を、ジョイントの形で開催した。今回のメインテーマは「深刻化する高齢化問題への分析および対策」であった。現在、世界では人口過剰が問題となっているが、世帯当たりの出生数は所得が高い国ほど減少しており、先進国では高齢化が進み、人口は減少してきている。今後、グローバル化で国ごとの格差は減少すると考えられ、来世紀には全世界で人口が減少し、高齢化が進むことが考えられている。

とりわけ日本は、65歳以上の人口割合が28.1%(2018年)という世界で最も高齢化が進行している国である。更に、日本国内でも農村地帯 (rural areas) の高齢化率は高く、より深刻で様々な問題を抱えている。日本において高齢化社会の問題を真剣に討論し対策を施すことは、これから高齢化を迎える世界の国々の良いモデルとなるため、本学会を今日、日本で開催することには大きな意味があった。

また、学会を通して、以下の問題点が明らかとなった。

 

1.      先進国では高齢化と人口減少が既に社会問題となっている。

2.      また、どの国でも農村部 (rural areas) では高齢者の割合が高く、多くの高齢者や、発展途上国では児童が農業労働を担っている。

3.      労働人口が減少しているため、退職年齢を引き上げて労働力を確保する傾向にある。

4.      退職年齢を引き上げるためには、個々の労働能力を高い水準に保つ必要がある。

5.      高齢者の農作業時の事故や外傷は減少していない。

6.      高齢者のほとんどは、高血圧等の慢性疾患を、最低でも一つは持っている。

7.      高齢化が進んで大きな問題となってきたのは、認知症患者の増加である。

8.      今回の学会で、農村部 (rural areas) の高齢者の健康状態は都市部 (urban areas)より悪いことが示された。これは農村部の所得が低いこと、教育水準が低いこと、医療機関受診のインフラが整っていないことが関連している。

9.      農村部(rural areas)では認知症患者が医療機関を受診せず、サービスも受けていない例が多い。

 

■東京宣言

 

以上を踏まえ、以下の事項を東京宣言として本学会で採択した。

 

1.      高齢化社会の脅威を防止する上で最も重要なことは、高齢者が健康で生産的な人であり続けることである。

2.      高齢者が安全に労働に従事するため、高齢労働者の年齢や身体能力、精神状態を医学的に分析し、その結果を労働環境上の諸要素と関連付けて検討し、対策を提案する必要がある。

3.      労働安全衛生も老年医学的な観点から考え、高齢労働者に適する仕事を抽出し、更に高齢労働者に適合する安全な労働環境を作り上げる。

4.      高齢労働者が良好な労働力となるためには、働く高齢者だけでなく、雇用者も教育やトレーニングを受け続ける必要があり、その基盤・体制を構築する。

5.      高齢農業労働者が安全に長い期間、農業に従事できるように農業環境整備を行う。

6.      世界中で問題となっている農村部の低所得に対して、農業労働者が必要とする保障制度を提案して導入し、医療や介護サービスが受けられるように政府等に働きかける。

7.      農業労働者の負担を軽減することで、世界の児童労働者数を減らすように努力する。

8.      農村地域のインフラの整備は必要であるが、IT等を用いてこれまでと異なった方法でサービスへアクセスする方法など、政府・民間企業を交えて多角的に対策を検討する。

 

 

 

(6) 68回日本農村医学会学術総会について

20191017()18()に開催する第68回日本農村医学会学術総会の演題募集等について、菊池英明学会長が説明し、承認された (詳細:本学会ホームページに別掲)

 

(7) 69回学術総会(愛知県)の概要について

20201015()16()の2日間にわたり、名古屋市において開催予定の第69回学術総会の概要について、川口鎮学会長(豊田厚生病院長)が説明し、承認された。

 

(8) 70(2021年度)学術総会会長の選考手続きについて

次々期の第70(2021年度)学術総会会長の選考について、これまでの申し合わせのとおり、理事・監事の中から自薦(立候補)により選出することなどを決定した。

 

(9) 平成31年度JA共済連委託研究に係る課題の推薦について

14件の応募があり、学術委員会における審査を踏まえ、JA共済連への推薦順位を協議、決定した。

 

(10) Journal of Rural Medicine (JRM)の完全電子ジャーナル化について

日本農村医学会と国際農村医学会の合同機関誌(英文誌)として2005年から年2回(5月、11月)発行しているJournal of Rural Medicine (JRM)について201810月のジョイント学会(第20回国際農村医学会)の理事会において、今後の経費削減と情報の速やかな送信のため、JRM電子ジャーナル化を決定し、今理事会でも承認された。今後は、JRMのホームページを新たに開設した上で、Vol.14, No.2201911月号)から完全電子ジャーナル化(冊子体なし)の予定としている。

 

(11) 和文誌投稿規程の変更について

和文誌投稿規程について1)カバーレターを添えて投稿する、2)原稿の構成に「倫理的配慮」を追加する-こと等を提案し、承認された(カバーレター:本誌末尾および本学会ホームページに別掲)

 

変 更

現 行

 

雑誌投稿規程(抜粋)

 

1.投稿者の資格,著作権,投稿にあたっての注意

4)投稿論文の研究について、「医学系研究の利益相反(COI)に関する指針」に基づき、共著者を含めた全著者の当該論文に関する利益相反に関する事項についてCOI報告書(様式2-Aを用いて開示し、投稿論文とともに提出しなければならない。

開示内容は、論文末尾、文献の前に記載し公表する。利益相反開示事項がない場合は、同部分に「本論文発表内容に関して特に申告なし」の文言を記載する。

本書類は論文の採否には影響しない。

 

6)原稿は本原稿のほかに,原著についてはコピーを2部,その他の研究論文についてはコピーを1部つける。カバーレターを添える(様式)

 

3.原稿の構成と長さ

1)原著の構成は次のようにし,研究報告,看護研究報告,短報,資料もこれに準ずる。

表題,全著者名,所属

概要(600字以内)…論文の概要を記したもの。研究等の目的から結論にいたる全体の把握ができるように書く。

キーワード(5語以内)

緒言(はじめに,まえがき)…研究の目的を明確に記す。

方法(研究方法,調査方法,解析方法,実験方法,等)…研究・調査・実験の対象,方法,器具,手順,統計学的手法を詳細に記載する。

倫理的配慮

結果(研究結果,調査結果,解析結果,実験結果,等)…研究等の結果・成績を,本文,表,図の論理的順序に従って記載する。

考察…結果の考察・評価・論述および知見の整理,関連する他の研究の説明。そこから導かれる結論の強調。

結論(むすび)…新知見の要約を含む。

謝辞…必要な場合

COI開示

文献

英文抄録(300語以内)

 

2)症例報告の構成は次のようにする。

表題,全著者名,所属

概要(400字以内)

キーワード(5語以内)

緒言

症例…症例の詳述

倫理的配慮

考察

結論

謝辞…必要な場合

COI開示

文献

英文抄録(200語以内)

 

2019126日一部変更

 

 

雑誌投稿規程(抜粋)

 

1.投稿者の資格,著作権,投稿にあたっての注意

4)投稿論文の研究について、「医学系研究の利益相反(COI)に関する指針」に基づき、共著者を含めた全著者の当該論文に関する利益相反に関する事項についてCOI報告書(様式2-Aを用いて開示し、投稿論文とともに提出しなければならない。

開示内容は、論文末尾、文献の前に記載し公表する。利益相反開示事項がない場合は、同部分に「開示すべきCOIはない」などの文言を記載する。

本書類は論文の採否には影響しない。

 

6)原稿は本原稿のほかに,原著についてはコピーを2部,その他の研究論文についてはコピーを1部つける。

 

 

3.原稿の構成と長さ

1)原著の構成は次のようにし,研究報告,看護研究報告,短報,資料もこれに準ずる。

表題,全著者名,所属

概要(600字以内)…論文の概要を記したもの。研究等の目的から結論にいたる全体の把握ができるように書く。

キーワード(5語以内)

緒言(はじめに,まえがき)…研究の目的を明確に記す。

方法(研究方法,調査方法,解析方法,実験方法,等)…研究・調査・実験の対象,方法,器具,手順,統計学的手法を詳細に記載する。

 

結果(研究結果,調査結果,解析結果,実験結果,等)…研究等の結果・成績を,本文,表,図の論理的順序に従って記載する。

考察…結果の考察・評価・論述および知見の整理,関連する他の研究の説明。そこから導かれる結論の強調。

結論(むすび)…新知見の要約を含む。

謝辞…必要な場合

COI開示

文献

英文抄録(300語以内)

 

2)症例報告の構成は次のようにする。

表題,全著者名,所属

概要(400字以内)

キーワード(5語以内)

緒言

症例…症例の詳述

 

考察

結論

謝辞…必要な場合

COI開示

文献

英文抄録(200語以内)

 

2017128日一部変更

 

 

 

 

 

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