農村の生活習慣病部会
1.統括責任者:塩飽邦憲・島根大学名誉教授
2.第二次コホート研究(農業・農村の特性に着目した介護予防コホート研究)
研究期間 平成29年4月~(5年間)
3.第二次コホート研究概要・研究体制等
農村の生活習慣病部会ホームページ参照
4.令和3年度研究概要
(1)実施状況
初年度(平成29年度)収集したベースラインデータ(質問票)は8,014件であったが、令和3年度追跡データ(要介護認定情報)は、令和4年2月時点で7,179件となった。減少した理由は、データがそろっていないものを除外し、また、あづみ病院は分担研究者の退職(令和3年3月)に伴い、追跡調査が不可能となったため、除外した。
当初、追跡は要介護認定発生時点で打ち切る予定だったが、総合事業が開始されたこと等により認定の確認が困難となったため、死亡者と転居者のみを打ち切りとし、それ以外は承諾者全員の追跡を最終年度まで年1回行っていくこととした。また、要介護認定データは、自治体によって転居・死亡情報の記載が異なっているため、クリーニングを行ってデータの統一を図った。
ベースラインデータは当初、県単位でまとめていたが、データは県全域をカバーしていないため、市・群単位に変更して、調査集団の特性を取りまとめることとした。現在、対象者の特性はほぼ終了し、農業関係の特性を、農林業センサス等を活用して取りまとめを進めている。
研究責任者および分担研究者の退職・所属先変更を受けて、研究計画書・研究協力依頼の参加者説明書の小修正をしたため、この内容を日本農村医学会倫理委員会に申請し、令和4年2月22日に承認を受けた。
(2)研究部会のコミュニケーション
研究部会の会議内容
令和4年1月26日 Web研究部会
分担施設毎の進捗状況報告、情報交換を行い、その後、山崎雅之先生から「農村・農業と介護予防の文献レビューと断面調査結果」の講演を受けた。
研究部会内でのコミュニケーション 班員専用情報(研究は委員のみ公開)
(3)要介護データ追跡(2022年2月8日時点)
機関名 | 調査票人数 | 特定健診人数 |
---|---|---|
平鹿総合病院 | 1,203 | 1,203 |
佐渡総合病院(佐渡688、羽茂162) | 850 | 690 |
足助病院 | 507 | |
豊田地域医療センター | 481 | 1,629 |
豊田厚生病院 | 641 | |
中濃厚生病院 | 151 | 141 |
公益財団法人 身体教育医学研究所 | 52 | 276 |
鹿教湯病院 | 365 | |
あずみ病院 | 153 | (追跡断念) |
NPOヘルスプロモーション研究センター・和歌山医大 | 1,824 | 1,824 |
身体教育医学研究所うんなん・島根大学 | 1,787 | 1,416 |
計 | 8,014 | 7,179 |
5.令和4年度計画
(1)事業方針
農業・農村社会の介護予防効果を明らかにするベースラインデータベースと追跡データをまとめたデータを作成し、4年間の追跡調査結果として解析する。
(2)年度計画
令和5年2月末までに各施設に、最終年度(5年目)の「要介護認定調査」(令和4年10月1日付)を提出していただき、提出された追跡データをクリーニングして、令和5年春以降に追跡データを活用可能な状態にする。
対象集団の特性を明らかにするために、特性表を作成する。
新型コロナの感染状況が落ち着いていれば、令和4年10月13日に山口市で開催予定の第71回学術総会に合わせて生活習慣病部会(研究部会)を実開催する。
同研究部会では、4年目(令和3年度)の解析結果を検討し、最終年度(令和4年度)の解析方法を議論する予定である。
(3)研究成果の発表等
研修会の開催。
日本農村医学会学術総会での研究発表、日本農村医学会雑誌等への論文投稿を行う。
(4)令和4年度 経費見込額 419万円(共済連委託料319万円含む)
6.今後の活動方針
介護予防コホート研究の最終年度(令和4年度)の解析方法を研究班会議で議論し、方向性が定まった時点で、次期体制を議論していきたい。